A型事業所でパソコン操作に自信が持てると一般も怖くない

A型事業所でパソコン操作に自信が持てると一般も怖くない

パソコン 女性

ここ10年間で全国的にA型事業所が増え、お仕事に関する内容も身体を動かす施設外就労から、建物内にいて椅子に座りきるパソコンを用いた就労まで、障害や難病を持った方が活躍できる機会が多くなってきています。今回の記事では、就労支援でありながら、パソコン操作を中心とした業務を行う就労支援事業所について紹介します。

パソコン操作に自信がない方でも安心

障害のある方の中には「社会に出るまでパソコンに触れたことがないという方、タッチタイピングは出来るけれど、職場でパソコンに触れた機会が少なかった」など、理由はさまざまです。

 

A型就労支援事業所では、パソコンを用いた仕事をした経験が少ないという方でも、職業指導員が分かりやすく丁寧に教えるので、気がねすることなく業務に携わることが可能です。また一人ひとりの能力に合わせて、業務の割り振りを行うのでいきなり難しい業務をするという訳ではありません。

試用期間を活用して慣れる

職場の環境が変わると、緊張してパソコン操作やタッチタイピングによる文字入力が上手くいかないという方もいらっしゃると思います。特に、身体に障害があり、上肢に緊張が出やすい方や手・指などに軽度のマヒがある方は、操作に慣れるまでが大変だと思います。

 

実際に、私自身がそうでした。頭の中では分かっているけれど、緊張するので思う様に身体が動かない。と感じる辛さ・悔しさがあり、毎日のように目の前には高い壁が立ちはだかっていました。

 

A型就労支援事業所の良い部分は、一般の企業と同じ様に試用期間があるという事です。直ちに、業務に関することを仕事として業務を行うというのではなく、ソフトを使用して好きな模様の作成や、アニメのキャラクターを描いてみたいのであれば、それをパソコン上で作成することができます。

分かりやすくいうと、試用期間は比較的自由にパソコンに触れて頂き、緊張が強く出ない中で職場の環境とパソコン操作に慣れるというのが試用期間の目的でもありました。

タッチタイピングではダメ?

パソコンを操作する事を考えた時、キーボードで文字入力を行う。マウスを操作する。イメージが皆さんあって、文字入力だと、手元を見ずにタイピングをするのが当たり前!と固定されたイメージを持ちますが、実はそうでもありません。

 

タッチタイピングができれば、経験を重ねていくにつれキーボードの配列を身体が覚えるので、個人差はありますが、気が付けばいつの間にかブラインドタッチになった。という場合もあります。タッチタッチの場合に配列を確認しながら、文字を打っていくので若干スピードが遅いですが、キーボードを見なくなれば、自身でも驚くほど入力スピードも上がります。

持ち込みで工夫する事も大切

事業所では、精神障害者以外に身体障害者の方も通っている場合もあります。身体に障害がある方は、上肢麻痺によって肩・指先などを上手く動かすことができずに、思う様にキーが押せないと悩む時があると思います。

 

このような場合には、事業所の職員と相談し使用しているパソコンを工夫するというやり方もあります。例えば、透明のアクリルでできた樹脂に指やペンが入る程度の穴が開いたキーガードを持ち込み、自身が使用しているパソコンに取り付け操作をやってみる方法もあります。

 

また、マウスが使いにくいという場合には、トラックボールを持ち込む。ノートパソコンの場合は、キーボードが操作しにくい時は、大きめのキーボードを繋いで操作をする方法などもあります。

 

個々の障害程度によって違うので、必ずしも紹介したものだけでなく、パソコンと携帯端末をリンクさせて、キーボードで文字などを入力するよりも、楽で速いスマートフォンを使用するという方もいらっしゃいます。

トラックボールや楽々マウスは便利

「持ち込みで工夫する事も大切」という部分で、マウスについて触れましたがトラックボールって何だろう?と感じた方もいると思うので簡単に説明します。

 

トラックボールとは、表面に丸いボールがついているマウスのことで、親指でクルクルと転がしポインターの操作を行います。右クリックや左クリックは、通常のマウスと同じですが、私が仕事で愛用しているのは、ポインターの速度調整が可能なタイプでもあります。

 

様々な形状や種類があるので、自身が使いやすいものをサンプルで触れてみるのも良いでしょう。また、楽々マウスも個人的には便利だなぁ。と思います。大きさも形も違いますが、楽々マウスと呼ばれるだけに、ポインターをジョイスティックで動かすタイプになります。

 

クリックに関しては全てボタン操作となり、右クリック・左クリック・ダブルクリックと、決められた場所を押すと、普通のマウスと同じ操作が可能になるマウスです。

 

ただし、重みがあるので持ち運びをするのは大変ですし、数人で同じマウスを使用する場合には設定を変更しなければいけないので、使いにくさを感じやすいと思います。

終わりに

初めてパソコンを前に業務へ携わる方にとっては、不安が先に来ると思いますが、自身にあった周辺機器を見つけだし、それらを用いて仕事ができる嬉しさ、これまでの苦手意識により遠ざけて来た部分があっても、A型就労支援事業所では再挑戦をすることができます。

 

課題や目標は違っていても、パソコン操作ができる様になることで、仕事の幅も広がり、一般企業へ面接に行った時などは自信を持って、伝えることができるので面接官も親身になって採用を検討し、良い結果を得られるのではないでしょうか。

 

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