高校を卒業して考えたことは、建築関連の大学に行こうと思いました。就職を考えて高校を選んだわけではありませんが、その時は特別支援学校の先輩が工業高校を卒業して成功していると聞いていたからです。よし私は建築士の資格を取ろうと考えました。
健常者との寄宿舎生活は無理がある
身体の状態や家庭状況も考えずに両親へ熊本の建築大学に行きたいと話しました。父は寂しそうに考え込んで、ダメだなぁ難しいと言いました。農業や出稼ぎで家計を補って厳しいこともあり、父の言葉は当然だと思いました。
小学入学時から宮古島を離れて沖縄で生活していた私は、親と暮らして居なかった事もあり、家庭の状況を何も知らず希望したら行けると思っていたので、残念な気持ちと申し訳ない気持ちになりました。
私の気持ちを傷つけない様にと学校教員をしている親戚の叔父を呼んで話合いましたが、経済的な事とハンディーがあることで一般に健常者との寄宿舎生活は、無理な面があると言う事で断念せざるを得ませんでした。
建築士と宅地建物取引士
建築士とは、建築士法によって定められた資格試験に合格して免許を受けた人を言い、設計・工事監理などを行う技術者として業務の適正化をはかり、建築物質向上のために一級建築士・二級建築士・木造建築士があります。
一級建築士は建設試験に合格し建設大臣の免許を受け、二級建築士と木造建築士は都道府県の試験に合格し知事の免許を受けたものとされています。一定の規模用途の建築物設計および工事監理は建築士であればできます。
欧米諸国では設計と施工が分離され原則として建築士は施工や設計はしませんが、日本では総合建設業者ゼネコンによって設計から施工まですべてを一括して行う場合が多く、建築士制度が教員・官公吏・施工業者など、すべてを含んでいることに特徴があります。
宅地建物取引士は、宅地建物取引業法に基づき定められている国家資格者です。主に土地・建物等の売買・交換・賃貸の仲介や、分譲住宅の販売代理等の事務を行います。
宅建士として働くには資格登録の手続きが必要です。条件を満たしていないと登録ができないケースもあるようで、平成27年以前は受験の制限がありましたが、現在は受験可能です。
建築関連への未練
熊本建築大学は断念せざるを得ませんでしたが、考えると父や叔父が言っていた事は本当に無理があったと思っています。高校を卒業するのですら姉の助けを借りて卒業をする事ができたのに甘かったです。
父が私の能力で進学できるところなら沖縄であれば良いと言って、叔父の勧めもあり大学へも行くことができました。卒業しても中々就職ができずにいましたが、事務関連の仕事に付く事ができました。
仕事が見つかるだけでもラッキーなはずなのに何か違うと思うことがあり、辞めてはまた仕事探しを繰り返していました。職業訓練校に障害者枠で初歩的なCADを教える科目があり、それを選んだのは建築関連の仕事に未練があったからだと思います。
宅建取引士資格試験へ挑戦
職業能力開発訓練校在学中に将来に活かせる資格として、宅地建物取引士資格試験を希望者が受けることになり、卒業後の就職に役立てることができればと思い受けました。受験することはできたのですが、問題がありました。
私が受験したときは、実務経験が必要と言う制限がありました。調べたら現在は年齢・学歴・実務経験の制限はなく、受験可能なようです。と言う事で受験はできても不合格となってしまいますが、裏ワザ的なことで受験出来ていたようです。
5年間の問題集を購入してパソコンで問題集を入力して不正解と解説を作るなど、試験へ挑みました。結果的に資格取得とはなりませんでしたが、充実した勉強と訓練校生活を送ることが出来、その後宅地建物取引士資格試験に挑戦したことはありません。
まとめ
資格や免許を持っていると就職して仕事に役立てることができます。障害を持っている方の就職は厳しく、資格取得に困難な状況の方もいると思いますが、何にでも挑戦することで希望や自信になると思います。