仕事をするなら大手企業や会社と社会保障がしっかりした職場で働きたいと誰もが思うはずです。障害を持つ人をそんな簡単に採用するところは中々ありませんね。ところが障害を持つ方には就労に向けて色々な支援サービスがあり、特典(特徴)が利用できるのです。
障害者総合支援法と障害福祉支援サービス
障害者総合支援法の基本的な理念にのっとり、身体障害・知的障害・精神障害(発達障害含)の基本的人権を尊厳した総合的な支援と、日常生活又は会生活を営むことができるような福祉の増進を図り、障害福祉サービスに係る給付と地域生活支援事業を行います。
全ての国民が障害の有無にかかわらず、相互に人格と個性を尊重し共生社会の実現に向けて安心できる地域社会にすることを目的に、18歳以上の障害を持つ方と治療方法が確立していない疾病・特殊疾病などのある人を、厚生労働大臣が定めています。
障害福祉支援サービス
障害福祉支援によるサービスは自立支援給付と地域生活支援事業があり、自立支援給付は介護給付費と訓練等給付費・地域相談支援給付費・計画相談支援給付費、自立支援医療費・補装具費などに分けられます。
地域生活支援事業は地域生活障害者のニーズを踏まえて、地域住民を対象とした研修・啓発・障害者の自発的活動に対する支援や、相談支援・成年後見制度利用支援・コミュニケーション支援など、日常生活用具の給付・移動支援等を効率・効果的に取組み支援しています。
就労継続支援
就労継続支援は、障害福祉支援サービスとして障害のある方に働く場の提供や、必要な知識・スキルを身につけることを目的として就労面で支援するサービスです。
訓練給付サービスは、一般企業等で就労が困難な人に働く場の提供や必要な訓練を行うことなど、職業訓練と就労環境の提供と言うことができます。
就労継続支援事業所Ａ型・Ｂ型は混同しやすい面があり、能力開発支援を継続的に行いながら就労の場を提供するという点では共通しますが、雇用関係で条件などが異なります。
利用条件
就労継続支援事業所Ａ型・Ｂ型はそれぞれ下記のような特徴があります。
A型は利用者と雇用契約があり雇用して就労の機会を提供し、一般就労に必要な知識・能力をつけた者を一般就労に向けて支援します。賃金や労働など各都道府県で定められている最低賃金が支払われます。
B型は雇用契約がなく訓練やリハビリを主な目的として、通所授産施設から移行したものです。雇用契約を結ばないので作業に対する成果報酬として利用者には、作業工賃(賃金相当)が支払われます。
A型とB型は、それぞれのサービス利用者像や雇用契約締結の有無があり、従業者人員基準の差はありません。雇用契約に基づく就労が可能な65歳未満の人や、就労経験はあるが雇用に結びつかず現在雇用関係がない人などです。
B型の利用者像は、就労を通して生産活動と知識・能力向上に期待がされる障害のある方、企業等で就労経験はあるが体力面で雇用が困難な人や、65歳を超え障害年金受給している方などです。
就労継続支援の特典(特徴)利用と手続き
上記で述べたように就労継続支援事業には、就労継続支援A型・就労継続支援B型事業所があります。障害福祉サービスとして、障害のある人が就労に向けて事業所を利用しています。
就労継続支援B型を利用する特典(特徴)
A型雇用が難しく仕事をするのが困難な人や、18歳から65歳で条件に該当する方は利用が可能なことです。就労経験と年齢や体力面で一般企業に雇用されない、障害基礎年金一級受給しているなどが利用条件となります。
就労継続支援B型の利用が認められ、年齢制限は設けられていませんので65歳以上でも作業できる点は、体力の維持やボケ防止でも利点だといえます。
利用手続き
障害福祉サービスを利用するためには、自治体が発行する受給者証の申請が必要になります。受給者証は障害者手帳とは別で、サービスを利用するための証明書です。受給者証を取得することで、行政の給付金を受けながら支援サービスを利用することができ、利用する支援事業者と契約を締結してサービス利用が開始されます。
まとめ
就労継続支援は障害者の福祉に関する支援をするサービスとして、障害のある方に必要な知識・スキルを身につけることを目的に、一人ひとりに合わせた支援サービスを提供しています。
働くことに悩んでいる・体調が不安定で働けるかわからない、一人で就職活動がうまくいかないなど悩みのある方は、就職支援利用の相談をしてみると良いと思います。
就労継続支援によるサービスは障害の特性や病状・生活状況に応じて、目的に合った特典(特徴)を利用できる支援サービスを選ぶことです。
