視覚障害者でも旅行がしたい!

視覚障害者でも旅行がしたい!

私の趣味は基本的にインドアなものがメインですが実は旅行も大好きな趣味のひとつです。「視覚障害者って旅行楽しめるの?」と疑問に思う方もいると思いますが、頼れるサービスや工夫次第で楽しい旅ができるんです!今回は私がどんな風に旅を楽しんでいるか、視覚障碍者が旅をする時にどんなサービスがあるのかお話します!

旅のきっかけは職業生活訓練施設での出会い


個人で旅行をすることになったきっかけは、以前書いた記事職業生活訓練施設での親友との出会いでした。私が先に訓練の全過程を終了し卒業する時に、
友達同士だけで旅行してみたいよね。」
「このまま会えなくなっちゃうのは寂しいから、毎年会うのを目的に旅行しようよ!最初はそれぞれの地元でもいいからさ」
という会話から私たちの毎年の旅行が始まりました。
最初の旅行は私の地元である沖縄

宿泊先も私の実家で、観光も両親にお願いして連れて行ってもらっていたと思います。

しかし、当時の私の両親はかなり心配症で、1回目の旅行の後も

視覚障害者だけの旅行は難しいよ」

2回目以降の旅行を計画する時も

「こんな時どうするの?」

「あんな時どうするつもりなの?」

と質問攻めでなかなか大変でした(笑)

しかし、今思い返すと、そのおかげで1回目の旅行を無鉄砲に計画して実行していた当時の私は、チケットの購入から移動手段の確保、宿泊先の手配など事前準備をするという事を学ぶことができたんだと思います。

視覚障害者の旅行(猫又猫音の場合)


では、実際に私たちがどんなふうに旅行をしてきたのかご紹介しますね!

視覚障害者の旅行と聞いてどんなイメージを持ちますか?

ひとくちに「視覚障害者の旅行」といっても、それぞれの見え方や好きな旅行スタイルによって様々だと思います。

私たちが毎年旅行をするようになって約10年。いろんなところに行きました。

地元なら親や友達を頼ったり、行き慣れた場所なら何とか自分で案内する事もできると思います。

しかし、今まで行ったことのない場所はそうはいきません。

スケジュールも多くて時間の短い一般のツアーは健常者がいないと参加するのは難しいでしょう。

ろくに観光もできず、食事を大急ぎで食べ、ただただ移動疲れだけで終わる事になりそうです。他のお客さんにも迷惑がかかるだろうという事で、自然と個人旅行をする事になりました。

観光するのは1日約2か所。移動で慌てるよりはゆっくり観光しようという意見はこの10年変わっていません。

当時の私はまだ知らない土地を歩き回る自信がなかったので、旅行の準備をする時に事前に障害者のサポートをしてくれる旅行会社やボランティア協会の情報を集める事にしました。

京都への旅行では、有料で障害者や高齢者の旅行サポートをしてくれる旅行会社さんにお願いしました。

こういった会社は高額ですが、私たちの観光や食事などの要望を含めとても丁寧にサポートしていただけます。

しかし、働いているとはいえそんなに予算を出すことができなかった私たちは、案内してもらう時間を限定し、同行者を一人だけお願いして3人で割り勘する形で支払いをしました。

実はこの時、急遽テレビの取材を受ける事になり、夕方のニュース番組に友達と出た事があります。

突然の申し出で驚きました(笑)

広島県に行った時は広島在住の友達とボランティアさんを頼り尾道へ、三重県に行ったときは社会福祉協会のボランティアさんにお願いして伊勢神宮を観光したりもしました。

当時は視覚障害者の旅行についての情報が少なかったため、事前に電話などで問い合わせをし、ボランティアの手配をしているかどうか、同行してほしい日時と場所、人数を電話で問い合わせていました。

有料の旅行会社のように高額ではありませんが、ボランティアさんの自宅から現地への行き帰り分、同行中の交通費や食事代を利用者側が支払います。

最近では一緒に旅行する友達も旅慣れてきて、ホテルの手配や現地の情報収集も手分けして計画するようになりました。

ここ数年はボランティアさんには頼らず、都心部を中心にほぼ自分達だけで旅行をしています。

視覚障害者の個人旅行は、やっぱり都心部が一番です。

何よりも移動が楽!

電車に乗るときは駅員さんにお願いして案内してもらえば乗り換えもスムーズですし、目的地まではタクシーで移動できます。

最近では、行きたい場所が複数ある場合は観光タクシーを利用する事もあります。

久しぶりに視覚障害者の旅行情報を調べてみた!


実は、私が情報収集を始めた約10数年前も視覚障害者を対象とした旅行会社やツアー会社は一応あったんです。

しかし、とても高い!

この辺は記憶が曖昧ですが、同行者の人件費込みで国内旅行は20万円~30万円、海外旅行だと50万円以上!

旅行手段や移動面に悩んでいた10年前の私は、何度PC画面の前で

「こんな大金出せるか~い!!」

と突っ込んだことか(笑)

視覚障害者に特化した同行者付きのツアーなので、高いのは当然なのかもしれませんが、当時の私達にはとても出せる金額ではありませんでした。

この記事を書くために改めていろいろ情報収集をしてみたところ、追加料金なしで現地の同行者がついてくれたり、本来触らせてはもらえない展示物を特別に触らせてくれるなど、視覚障害者向けの旅行ツアーもバリエーション豊富なプランがたくさん出ていました。

値段も国内旅行で約15万円~20万円、海外旅行で約30万円の商品を出している会社がありました!

私が情報収集を始めた当初に比べたらかなりリーズナブルになった気がします。

まぁ、私自身が10年前に比べ生活環境や収入が違うため印象が変わっただけなのかもしれませんが、30万円なら頑張って貯金して行けるのでは?と思える金額にまで下がった感じがします。

夢のひとつだった海外旅行一人旅が実現できそうな気がしてわくわくしています!

旅行ボランティアについてですが、現在もトラベルボランティア協会など多数の手引きボランティア団体が運営されているようです。

私が情報収集を始めた頃は、ホームページを見ても活動実績やボランティアの養成講座をメインに挙げている感じで具体的な利用方法や連絡先などの情報が見つけにくく、以前の旅行では利用するのをやめました。

現在は、団体によってまだホームページを含め利用しにくい感じは変わらないようですが、大きな団体はかなりわかりやすく改善されていました。

最後に


かなりざっくりですが、私の旅行について書いてみました。
ちなみに、初めてのホテルに泊まった時はアメニティや施設内の確認をフロントの方にお願いするんですけど、冷蔵庫のスイッチの場所と操作方法も確認しておくことをオススメします。期間限定や地域限定のスイーツをダメにした悲しい経験がありますので(笑)

あぁ、食べたかったなぁカサネドルチェ・・・

今後も友達や家族と旅行に行くと思いますし、今後は一人旅も増やしたいな~って思っています。ここで、いろいろなサービスを利用した旅行レポ記事なんかも書けたらいいな~なんて考えていますので、また読みに来ていただけると嬉しいです!

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