視覚に障がいがあっても、好きな場所で自由に暮らしたいと思う気持ちは同じです。
しかし、障がいのゆえにどうしても取り組みが難しいこともありますよね?
そこで今回は、視覚障がい者の日常支援の中で、需要が高いと思われるガイドヘルプ(移動支援)サービスを中心にご紹介したいと思います。
ホームヘルパー(居宅介護等)制度とガイドヘルパー(移動支援)制度
障がいを持つ方や高齢者が日常生活を快適に安全に自立して過ごすために、ホームヘルパー制度とガイドパー制度が設けられています。
ホームヘルパー制度では、自宅で無理なく自立した生活ができるよう、食事・排せつ・掃除・入浴などのサポートを行います。
一方ガイドヘルパー制度では、外出時に目的地にスムーズに移動し、用事などを無理なく行えるよう支援を行います。
サポート体制
視覚障がい者は、視力低下・失明・視野狭窄・進行性疾患などで、目から入る情報が非常に少ない状態となります。こういったケースでのサポートは、見えないあるいは見えにくい状態を補うかたちで行われます。
受けられるサービス
障がい者が受けられるサービスには、障害者総合支援法のサービスと介護保険のサービスがあり、どちらか一方を受けることになります。サービス利用にあたっては、まずお住いの地方自治体の窓口などで状況の確認や相談、申請を行います。その上で該当するサービスの認定を受けます。利用可能サービスが決定したら、具体的な内容を指定事業担当者と話しあいながら決めて行く流れとなります。
障害者全般で受けられるホームヘルプ(居宅支援)サービス
利用可能なホームヘルプのサービスには、入浴、排泄、食事などの介助や、調理・洗濯・掃除といったサービスがあります。また、ガイドヘルプのサービスでは、外出時の移動援助のサービスがあります。
生活全般の相談やアドバイスを受けることも可能です。
視覚障がい者の外出支援
さて、ここからは視覚障がい者に対する支援体制を見ていきます。
視覚障がい者(弱視)が一瞬で視覚的に得られる情報は、一般の方の2割程度(視力や見え方によって異なります)と、いわれています。そのため、ヘルプを必要とする方にとって、外出時のガイドヘルプは大きな助けとなります。ここでは、ガイドヘルプ(移動支援)サービスについて見てみましょう。
ガイドヘルプ(移動支援)の概要
ガイドヘルプいわゆる同行援護は、移動に必要な情報の提供や代筆・代読など、移動介助と共に情報提供を行います。
同行援護サービスのメリットとデメリット
視覚障がい者の外出時の助けとなるガイドヘルプのサービスですが、メリットもあればデメリットもあります。それぞれを確認しましょう。
メリット
「知らない場所を行けない場所にしないために」という想いから、行動範囲を広げる目的で、同行援護サービスは行われています。
このサービスは、病院への通院や役所での相談や手続き・ショッピング・旅行などで利用できます。
しかしながら、どんな制度も万全ではありません。次の項で、デメリットも確認しておきましょう。
デメリット
同行援護のデメリットとしてまず挙げられるのが、同行援護のサービスが使えないケースがあるという点です。例えば、学校や会社など日々の通勤通学に、同行援護の利用は不可となります。
また、自治体ごとでサービスの利用回数や利用時間が限られている場合があります。そのため、サービス利用は計画的に行わなければいけません。さらに、人と人との関わりですから相性もありますので、担当をチェンジしなければいけないケースもあります。
まとめ
今回は、障がいを持つ方が日常生活を安全に安心して過ごせるように設けられたホームヘルパー制度とガイドヘルパー制度の概要、そして視覚障がい者に特に必要とされる同行援護サービスについて見てまいりました。
サービスの利用には、所得などによって利用料が必要なケースがあります。利用を希望される場合は、各市区町村の福祉の窓口などでじっくりと説明を聞き、経済的な負担も踏まえて検討されることをおすすめします。
また利用にあたっては、利用者がサポート範囲を明確に示し、ヘルパーさんとしっかりとコミュニケ―ションを取りつつ、よりよい関係を築いていくことが重要かと思います。