ドコン!ドコン!ドコン!と車輪の大きな音が力強く響き渡り、リズム良く聞こえる迫力ある車いすマラソンは、ディスクと呼ばれる車輪のハンドリームを叩いて廻し漕ぐ全力疾走するスポーツです。レーサーとも言われる車いすは、車椅子陸上競技種目で使われています。
大分国際車いすマラソン大会
大分国際車いすマラソン大会は、毎年10月末頃に大分県大分市で開催されている車いすマラソン大会です。1981年の国際障害者年に世界で初めて車いすランナーが、42.195kmを大分県庁前から規制された公道をスタートに駆け抜けました。
スタート10分前!緊張が体中に広がり、5分前!刻々と迫る秒読みが更なる緊張で体を動かさずにはいられません。パーン!スタートの号砲で一気に緊張が解け、全身の力を込めてハンドリームを廻す。物凄い轟音でランナーたちが走り出し、あっと言う間に見えなくなります。
私が大分国際車いすマラソン大会に参加するようになったきっかけは、ぎのわん車いすマラソン大会で上位入賞できたのが始まりでした。現在は無くなりましたが、5・6年前は大会で1位から3位になった県内選手の方に、副賞で大分国際車いすマラソン大会への招待選手として飛行機のキップを貰う事ができました。
車イスバスケットから車いすマラソンへ
バスケットが大好きで夢中になって全国大会予選として、九州や名古屋など遠征と練習試合で本土へも何度か行かせて頂きましたが、若手選手の活躍や人数が増えたこともあり持ち点も高かった私は、試合への出場が少なくなっていました。
その頃、宜野湾市社会福祉協議会(社協)主催の車いすマラソン大会へ出ることになり、チームの数名がバスケット用の車いすで参加しました。チームの中に社協で働いていた方がいてその方が提案したことにより、ぎのわん車いすマラソン大会を開催するようになったそうです。
挑戦するたびにタイムを縮める事ができる様になり、何度目かには3位・2位と上位入賞することができて2・3回大分に行かせて頂きました。入賞をきっかけにマラソンに力を入れていたこともあり、バスケットからマラソンへと活動の目標が変わって行きました。
車いすマラソンの魅力
現在車いすマラソンはパラリンピックスポーツ競技として人気種目になっています。出場する選手の持久力やタイムを維持する為の努力は、想像以上の練習が必要だと思います。トップクラスの選手は毎日100km以上の距離を走っていると聞きます。
そんなに毎日走ることができるのか?と思いますが、マラソン競技用の車いす(レーサー)は自転車と同じくらいのスピードで走る事が出来ますので、時間で計算するとしたら3時間位で走れると言う事になります。
レーサーで走ると現在の大分国際車いすマラソン大会の優勝者は、42.195kmを約1時間23分で走るそうです。パラリンピックの金メダリストになるために、真似できない程の練習をしてきたと思います。
どのようなスポーツ競技にしても、頂点に立つには努力と練習は欠かせません。障がいを抱えたアスリートは人一倍の努力と頑張りが必要です。それゆえに走り終えた後の達成感と充実した気持ちを忘れることはないでしょう。
まとめ
マラソンはよく自分との戦いと言われます。病気や怪我で障がい者になった方にとっても同じことがいえると思います。精神的なショックと克服の為の頑張りと努力は計り知れないでしょう。目標達成は大きな挑戦と生きる喜びです。