これは、私が中学生の頃のお話です。当時、特別支援学校へ通っていた私。「早いうちから将来について考えてみよう!」と行われた行事の1つで現場実習というものがありました。初めて経験した実習の中で、体験した「現実の「厳しさ」と「大変さ」につい紹介します。
現場実習とインターンシップの違い
実習をするといえば就職を希望するのか、進学を希望するかに関係なく、現役の学生さんを企業で受け入れ実務経験などを行う事をいい、就職内定などを頂いた時などに卒業後に事前研修として実施するものをインターンシップと使い分ける事があります。
しかし、特別支援学校(旧養護学校)では、小・中・高と同じ建物で過ごせられる様に各過程が設けられているので、先輩方に合わせる形で現場実習と呼んでいましたが、私達が卒業後に、就業体験という呼び方に変更になり実習期間も短くなりました。
初めての実習は1週間
中学の頃の現場実習は、1週間という期間でした。この頃の実習受け入れ先は、進路の先生が探すというよりも担任の先生が、4月の家庭訪問の時点で親を交え話し合いを行い、時期が近づくと希望している事業所などへ連絡を入れ、実習が可能かという確認を取っていました。
当時の実習先は、中学生という事もあってなのか企業に依頼をするという選択は少なく、現在で言う就労支援のB型事業所(旧 福祉作業所)で配慮を受けつつ同じ障害抱える方と一緒に仕事をして送迎車で帰宅するというのが普通でした。
実習期間中は自宅から、通う事が条件一つに「自宅から実習先まで通う事」となっていたので、1週間だけは、寮で寝泊りはせず、実習が終わると自宅に帰りあとは自由に好きな事をして遊んでいた記録があります。
高校生になると2週間に
現在では、現場実習という呼び方から職業体験という呼び方に変更になり、体験を行う期間も1週間程で年に数回実習を行うシステムになりました。けれども私たちの頃は、2週間という期間でしかも、高校からは福祉作業所という場所ではなく「一般で実習をしたい」という気持ちが強かったですし「PCを使った事務系をやってみたい」というのもあったので、進路の先生が必死になって連絡をとり体験先を探していました。
車椅子が使える場所で実習
進路の先生も実習先を探すのは大変だと思います。特別支援学校だと自力歩行で移動をしている生徒や車椅子を使用している生徒もいます。私自身はというと、杖歩行がメインではありますが校外に出る時は車椅子を使うと決めていたので、現場実習でも車椅子を使用できる建物かどうかを調べ、大丈夫と確認が取れたら、実習に入る為の交渉をしていました。
地域で体験できる喜び
現在でも、出先で声かけられる事があるのですが、高校生最後の就業体験は地域にある図書館でした。赤ちゃんから、高齢者の方まで集まる場所でもあったので、常に賑わいのある感じでもありました。
体験のスタート時は覚える事や本の確認などを、職員酸と一緒にやっていたのですが地元という事もあってか、慣れてくるとカウンターの業務をひとりでこなしている時もあり周囲の方から「そのまま就職をしても良いのでは?」という声も聞こえてくる中でタイムリミットを迎えたエピソードなどもあります。
ですが、そう簡単には図書館であっても務める事は難しく、最低限度の学歴や秘書検定といった認定資格が必要と聞いた時は、なぜか程遠い距離にある事に驚いてしまいました。
終わり
身体に障害を持っている方が就職へ向けて実習に入る際は「できるか。できないか」の前に、「車椅子で動けるか・動けないか」という課題が先に来ると思います。その後に、可能か不可能かというのがほとんどだと思います。
そう考えた時、次週先を見つけるのもかなりの労力が必要になってきます。本人が希望としない職種への実習転換を求められる方も問題かと思うので早いうちから、色々な事を経験させ視野を広げられると、実習先を探すのも見つけやすくなるのではないかと、私個人的には考えます。