身体障害者の方が使用する補装具には種類がある

身体障害者の方が使用する補装具には種類がある

脳梗塞で麻痺などが残った方や生まれつき障害を持つお子さんなど、日常生活を送る上で麻痺のある部分に、装具を用いて快適に過ごせるよう装着している方々を見かけたことはあると思います。装具は障害者にとって大切な補助具でもあります。今回の記事では、装具の種類について紹介します。

補装具とは

身体機能の回復や障害がある中で、機能低下を防止する目的として用いられる器具のことを補装具といいます。装具には様々なタイプがあり治療を目的として、一時的に使用する装具や病気などで障害が残ったことで、日常生活で重要な動作が楽にできる様になるための更生用装具などがあります。

 

どんなタイプがあるの?

では、装具にはどんなタイプがあるでしょうか。私自身も使用していた装具もあるので、振り返りながら見ていきます。

 

短下肢装具

プラスチック製や主軸が金属製のものがあります。脳溢血などで障害が残ってしまい、安定した歩行が難しい方や脳性麻痺の障害で、筋肉の緊張が強いお子さんなど、装具を使う事で、正しい姿勢を保つことができるほか、装具によって身体に掛かる負担を軽減される場合があります。

 

私も、脳性まひで、筋緊張が下肢にあるため小児の頃はプラスチック製を使い、小学生の頃は主軸が金属製の補装具を使用していました。正直、子どもの頃は、なぜ装具を履いて生活をしなければならないのか。という疑問を感じていた時もありました。

 

また、プラスチック製の装具の場合、それに合う靴を探すのも大変でした。5歳児の足は小さいのに装具を履くというだけで、24cmの靴を選んで装具の上から履いていました。

 

長下肢装具

長下肢装具は、主に立った時に足元がふらついてバランスが取れにくい方や、立位をする際にマヒによって力が入らないなどの場合に、太ももから足先にかけて繋がっているので、装着するのに多少の大変さはありますが、楽に立つということができます。

 

また、長下肢装具は膝を伸ばした状態を固定ができるので、長時間立つということも可能ではありますが、ほとんどの場合固定した状態で装具を装着するので、介助者の手助けが必要になります。

 

私も、足がしんどいと思う日は長下肢装具に頼る時があります。 これは、私自身が装具を履いて感じたことですが、足がしんどい時に長下肢装具を履くと、常に入っている余分な力が自然に抜けている様に思えて、楽に感じることもあります。

 

骨盤帯付き長下肢装具

長下肢装具と似ていますが、骨盤を含めた長下肢装具になります。単管パイプ装具と違いベルトで固定する範囲も、骨盤からとなります。よく見かけるのが障害を持った子ども達がこの装具を付けて、歩行器や杖を使った歩行訓練をやっている子どもが多くいるということです。

 

装具は重たいの?

使う方の年齢や障害の程度によって、どの装具が有効なのか相談し決めていく訳ですが。プラスチック製の装具は軽く作られています。ですので、5歳未満のお子さんでも履くことができます。しかし、主軸がある装具は短下肢装具で1kg・長下肢装具で約5kgと重さがあるので、初めて装着して歩くという場合には、少しずつ身体に慣らす必要があります。

 

インソールタイプもある

装具のイメージは上記のタイプが強いと思いますが、実は障害が軽い方の中にも上手く重心を掛けることができず、足を痛める方もいます。このような場合に使われるのが、インソール型の足底板です。 自身の足型取りそれを元に作製をします。

 

普通のシューズのインソールは薄く弾力性は無い感じですが、自身の足に合わせた足底板については、弾力性・安定性があるので、市販のシューズに入れて履いても、フィットしていてとても歩きやすく感じます。

 

まとめ

個々の障害によって、使う装具も違ってきます。健康な方から装具を装着している方を見た時、びっくりした表情をする方や珍しい目で追うように見る方もいると思いますが、装具は、日常生活を快適に過ごすことができるアイテムなんだなぁ。と理解して頂けると幸いです。

 

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