障がい者スポーツ車椅子陸上 短距離 特集!!

障がい者スポーツ車椅子陸上 短距離 特集!!

皆さんの中には車椅子陸上競技(短距離)という言葉を聞いたことがあるけど、どういう競技なのか知らない、又は聞いたこともない人はたくさんいると思います。障がい者でスポーツを行っている人はたくさんいます。今回は、障がい者スポーツの中でも陸上の短距離の魅力や歴史、陸上用車椅子(レーサー)について紹介します。

陸上をはじめたきっかけ

僕が陸上を始めたきっかけは小さい頃から動くことが好きで、バスケ、テニス、陸上と色んなスポーツに挑戦しました。しかし、バスケはチーム競技で自分の力だけで勝負したいと思っていた僕には合いませんでした。テニスは個人競技で僕が考えている自分の力で勝負することはできるが、テニスはラケットという道具を使うので難しく断念しました。

 

その反面、陸上のスタートは漕いで速く走るという単純なことが、車椅子の僕にはやりやすいスポーツでした。そして、車椅子操作にも慣れている僕はタイムが上がりやすかったこともあり、1年目で大会に出場しました。その時、強化育成指定選手に選ばれたことが勇気と自信に繋がり、それが陸上を始めたきっかけとなりました。

 

障がい者スポーツの歴史

1948年にイギリスの国立脊髄損傷センターのルートヴィッヒ・グットマンにより、障がい者が社会復帰するための支援としてストークマンデビル競技大会を開催したのがきっかけで徐々に広まり、現在ではパラリンピックとして開催されています。

 

陸上用の車椅子の特徴と陸上のルールについて

陸上で使用している車椅子は後ろに2つ、前に1つの3輪の車椅子(レーサー)と呼ばれるものが使われています。素材はカーボンとアルミでできています。

 

また、競技をするうえでレーンの内側を踏んではいけない。隣の選手の妨害をしてはいけないなど、一般の陸上と同じルールもありますが、車椅子陸上の特徴としてクラス分けというものがあります。それは障がいの重さによって分けるものです。理由は障がいの重い選手が軽い選手と一緒に勝負してしまうと、どうしても障がいが重い選手は勝つことが難しくなってくるので、同じ条件で勝負するためにクラス分けがあります。

 

車椅子陸上の技術と工夫

車椅子陸上、短距離の種目には100m、200m、400mがある。短く一瞬で終わる競技だが、その一瞬にはたくさんの技術、工夫を行いながら走っています。

 

例えば、100mだと100mという短い距離でいかに速くスピードをあげるか、腕の位置をどの位置で漕ぎ始めるか、体の動き、体をどのくらい上下運動させたら良いのか、腕に入れる力はどこで入れたら良いかなどの技術を磨きながら練習して、本番で走るときは練習したことを思い出して工夫もしながら走っています。

 

  

 

200mはコーナーと言われる、カーブが入るのでスタートする前の確認で自分の走るレーンの角度を合わせる。本番になると、スピードが上がるため遠心力で外に振られるのを腰の動き、車椅子操作の技術を使って耐えることも必要です。

 

また、コーナーが終わるときはタイミングを考えてレバーと呼ばれるものを叩き前輪の向きをまっすぐに戻す。そのタイミングを間違えると内側の線を踏み失格、もしくは内側の選手の妨害、内側の選手との事故につながります。それを防ぐためにその技術を練習で何度も確認します。

 

400mはコーナーとストレートが2回ずつあるので、コーナーの技術とまっすぐの時にいかに速くスピードを上げるか、100mと200mの技術をどちらもできるようにしなければいけないのです。それに加え400mはずっと全力で漕ぐためとてもきつく、いかに風を受けずに体力の消耗を遅くするか、その為にどのような漕ぎ方をしたら良いかを考えてやっています。このように短い距離でたくさんの技術を工夫しながら走っているのです。

 

まとめ

車椅子陸上や競技は難しくてできないと思うかもしれませんが、練習するとできるようになっていきます。できるようになると速く走れ爽快感、スピード感(約35km)が出ることなど、バイクで走っているような感覚が経験できてとても楽しいです。また、実際にやりたいスポーツを探してやってみると聞く、見るよりもたくさんの魅力に気づけます。ぜひ‼車椅子陸上を調べて始めてみてください。

 

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