今年も暑い夏がやってきます。海へ行くか。プールへ行くか。迷うところではないのでしょうか。障害があるため自由に体を動かすことが難しい方でも、夏の海やプールが一番好きという方はたくさんいます。今回の記事では、障害のある方達が水泳などを楽しむ際に、使用する補助具について紹介します。
グッズが補助になる
海水浴やプールへ行くと、大人から子どもまで幅広い年齢に渡りグッズを使用して楽しんでいる方を見かけます。皆さんが知っているグッズの中には、浮き輪やビート板・ライフジャケットなどがあると思いますが、身体に障害がある方達にとって、それらは全て水の中に入るための補助アイテムとして使用します。
水中は自由な世界
学生生活の中でも、夏になると必ずプールがありました。当時は特別支援学校(旧養護学校)に通っていた私が思ったことは「重度の障害がある友達は、どうやって水の中に入るのだろう?」と疑問に感じていました。同級生は、みんな障害の程度が違っていたので、浮き輪を使用するほか、ライフジャケット・アームストロングヘルプを用いて気持ち良さそうに楽しんでいました。
また、普段は車椅子生活で歩行が難しい生徒でも、水中では浮き輪がなくても自由に歩くことができるという方もいました。水の力は凄いと個人的に感じた瞬間でもありました。
アームリングヘルプがお気に入り
幼稚園の頃から、長年に渡り水泳といえば浮き輪を使うことが多かった私自身。特別支援学校に転校して、クラスメイトから「浮き輪よりアームヘルパーの方が楽しいよ。試しに使ってみて」というのをきっかけに、自由に潜ったりして泳ぐことが楽しい。と感じたのが始まりでした。
初めて使った時は、恐怖感が真っ先に来て上手く泳ぐことが難しく「浮き輪が合っているのかなぁ」と思うこともあり、プールの時間がとても長く感じて大変な時期もありました。
アームストロングヘルプを使用して泳ぐクラスメイトは、慣れて欲しい気持ちが強く、わざと手を引っ張る行動や時には、イタズラをして一瞬ですが水の中に沈めては「大丈夫!慣れるから。」とケラケラ笑っていました。(内心、意地悪だなぁ。と思ったこともありましたよ。)
しかしイタズラをきっかけに、身体の一部分のみが水の中に入る浮き輪ではなく全体が水に入るアームストロングヘルプに替えることができました。25メートル泳ぐことができた他、水中ジャンケンを行うなど浮き輪ではできないことをやって楽しんでいました。
クロールができた
浮き輪から、アームリングヘルプに替わったことで次は、何も補助を付けずに泳げるのでは?と遠くから見ていた先生が「クロールで泳いでみない?」と誘って来たこともありました。その話を聞いた時は、浮き輪もアームリングも使わずに泳ぐのって無理。と感じていました。
先生が一つひとつポイントを教えてくれたので、1人で浮く事も出来ず溺れそうになっていたのが、徐々に浮くことができクロールもできなかったのが、できる様になったのは、自身でも驚きでした。
最後に
水泳は障害のある方にとって、車椅子から移動することは大変なことでも、水の中に入ってみると本人が感じている以上に身体を動かすことができる場所でもあります。最近では、コロナ感染症の影響もあり、泳ぐ琴を控えている方やそれ以前から水への不安を考えて、プールへは行った琴が無い。という方がいれば、機会がある時に、自身にあった水泳用のグッズを見つけプールでの自由に泳げる世界を楽しんで欲しいです。