週末にショッピングモールへ行くと、車いすユーザーさんを見かけたりしませんか。ここ数年、コロナウイルス感染症の影響で人混みを避けることが多くなってしまいましたが、1人外出が大好きな私です。今回の記事では、車いすユーザーの買い物で困ることあるあるを紹介したいと思います。
ひとりの時間
車の免許を取得してから1人で外出ができるようになり、自宅からおよそ30キロから40キロ離れた場所へショッピングを楽しみに出掛けることがあります。家族と一緒に住んでいると、毎日の様に顔を合わせるからなのか「ひとりになりたい」という時間が欲しくなります。
目的地へ向かう途中でコンビニへ立ち寄り、マクドナルドのドライブスルーにも立ち寄りをしながら向かうことが多いです。まるで、子どもの初めてのおつかいの様に、気持ちがワクワクします。(家で帰りを待つ親からしてみると心配だそうですが。)
買い物は大変。しかし楽しい
1人で出掛ける時は、気になるお店から真っ先に行きます。「ゆっくりと店内を見たい。」という気持ちがあるので、人が多くなってくる前に入ります。歩くことができれば、気にはしないかもしれませんが、車椅子を使用していると通れる幅なども決まってくるので人気商品が販売されているテナントへは、人が少ない時間帯であれば真っ先に行きます。
そしてお目当ての商品がある場合は、購入するわけですが商品が入った段ボールが通路に置かれている場合には、精算に持って行くというのも難しいので、レジ方向へ向かって「すみませーん。」と店員さんへ声をかける場合もあります。
車椅子専用ショッピングカート
日によって、日用品を買った後に見たいテナントへ行く事があります。この時はショッピングカートにお世話になることもあります。しかし、車いす用のショッピングカートを使うとなると一瞬「どうしよう・・・」と悩んでしまうこともあります。
ショッピングカートは、普通型の車いすには簡単に取り付けることはできますが、私自身が使用している車いすはスポーツタイプなので、カートを取り付けるためのクリップを挟める場所が少ないため、しっかり固定はできずはずれてしまう事もあります。
そんな時は自分流の対応方法として、カートの使い方で片方のクリップだけを車いすに挟み、もう片方は手で捕まえて移動をするようにしています。食品や日用品コーナーは通路が幅広いので、人とすれ違う時も不便を感じることは少ないです。カートにカゴを置く事ができるので、飲料や米なども載せても動くことができます。
車いすの高さより多少、高い位置にある商品がある場合は、ひじ置きに一瞬座り取る時もあれば、学校の先生がよく使う指示帽などで、引っかけて取る場合もあります。
「完全に人の手が必要」と思った時は、近くにいるお客さんに声をかけてお願いをするときもありますが、1人で行動していると、自然と近くにいる方がサポートしている気がします。
サポートボードもある
ここ数年で専用カートだけでなく、サポートボードも出てきました。初めて耳にする方もいるかもしれません。サポートボードは「トレー」とも言われています。カートを使いたくても無い時や介助者がいる場合で、車いすを後ろから押しカゴを膝上で持ち移動する時に使用しています。カートとボードの使い勝手としては、両方良いと思いますがカートにもデメリットがある様に、ボードにも多少の使いにくさがあります。
車いすの後ろの方でベルトを締めて固定をするので、買い物途中でお手洗いなどに行きたくなった時は、買い物カゴを下ろし、固定ベルトを外さなければ身動きが取れないというデメリットがあります。また、欲しい商品を取る時なども、棚に手を伸ばせる範囲もボードがある事によって制限される場合もあります。
便利なボードの使い方
買い物をする時以外でも、スナックプラザにおいてサポートボードを使用して、食べ終えた食器などを返却場所まで運べるというところでは、とても便利だと個人的には感じます。
カートであれば、どうしても不安定であるため「買い物カゴのみ」と限定されてしまいますが、ボードだと買い物カゴが置ける・商品のみでも置いて運ぶことができる・食器が運べるなど、介助が必要な場合でも自身の力で出来るので、食べ終えてそのまま席を離れるという時に感じる不快感は無くなりました。
最後に
身体に障害がある方にとっては、日常生活で必要なものを買いに行くのも、楽なことではなく大変なことです。しかしながら「障害を持ったから、不幸だ」とは、思ってはいません。
困ることはたくさんあるけれど、その時その時のサポートがあれば、楽しめることはたくさんありますし、商業施設に行った時でも、設備が整えられているほか、専用カートやサポートボードがあれば、買い物を楽しむことができます。
車いすの方も、堂々と健康な方に交わって買い物を楽しもうではありませんか。