障がい者も高齢者も便利に使えるバリアフリー住宅とは?

障がい者も高齢者も便利に使えるバリアフリー住宅とは?

バリアフリーは障壁を取り除くという意味があります。ここでいう「障壁」は、文字通り物理的なこともありますが、制度や文化、情報や意識に至るまで、あらゆる「バリア」を取り除く意味合いがあります。障がいがある方もお年寄りも小さなお子さんも、安心して快適に暮らせる住宅がバリアフリー住宅です。

今回は、エリアごとのバリアフリーのポイントについてご紹介します。

住宅のエリアごとの配慮

住宅内のエリアには、それぞれにバリアフリーのポイントがあります。次の項から、リビングと居室エリア・水回りエリア・外からの出入り口や各エリアをつなぐ玄関や廊下、階段エリアの工夫ポイントを見てみましょう。

 

リビングや居室の基本的なバリアフリーポイント

家族全員がくつろげるリビングや居室において、障がいを持つ家族への配慮として考えられるのが、段差をなくしフラットにすることや、滑りにくい床材・手すりの設置などが考えられます。

 

障がいごとの配慮のポイント

車いすを利用する方がいる場合は、室内を自由に移動できるような、十分なスペースを確保するために、家具の配置を考える必要があります。また、車いすの高さに合わせられるテーブルの設置や、車いすから他の椅子に移乗するための椅子の用意も必要になるかもしれません。

 

視覚に障がいをお持ちの方がいらっしゃる場は、部屋を自由に安全に移動できるように、でっぱりのない家具の配置が重要です。また、部屋に入ったことがわかるように、床にちょっとしたラインを付けたり、カーペットなどで廊下との違いが足の感覚でわかるようにしたり、弱視の方であれば照度(ルクスを上げる工夫も必要かもしれません。

 

聴覚に障がいがあるご家族には、来客者がわかるようにライトで知らせる工夫も必要かもしれません。

 

水回りエリア

つづいては水回り(トイレ・浴室・キッチン)の工夫点について見てみましょう。

 

トイレ

トイレは狭い空間ですが、車いす利用を考慮する場合は、1坪程度のスペースがあり、間口も広めにすると安心です。また様式便座を使用し床材はクッション性のあるものを選びましょう。そうすることで転倒によるケガから守られます。

 

浴室

水をもっとも使う浴室では、滑りにくく水はけのよい床材、もしくは部分的なお風呂マットの使用もいいかもしれません。また、介護を必要とする方へは、シャワーチェア(お風呂介護用椅子)や、バスタブ用リフトを使うケースがあります。そのため、ある程度のスペースの確保が必要となります。

 

視覚障がいを持つ家族に対しては、シャンプーやせっけんなどの置き場所を決めたり、ユニバ―サルデザインの容器を使うなど、手探りでも場所の把握がしやすい配慮が重要です。

 

キッチンと洗面台

キッチンは、注文住宅など専用につくる場合は、車いすに合わせた高さや自由に動くためのスペースの確保が必要です。車いす利用の場合、足を納められるようスペースをつくると使いやすくなります。またあとから設備を加える場合は、スロープ付きの台を用意すると、座ったままでの作業がしやすくなります。

 

廊下・階段・玄関の工夫点

部屋と部屋の移動に使われる廊下や階段ですが、幅の確保や手すりの設置・照明の使い方など、だれもが使いやすくしていることが重要です。

 

廊下

廊下の横幅(幅員)は、手すりを設置するのであれば78c㎜ほど必要ですが、車いすを使用する場合は、もう少し幅を広げて85㎝以上あると安心です。さらに転倒防止のために、滑りにくい床材を使用することも大切です。

 

階段

バリアフリー新法で定められているバリフリー住宅の階段の寸法は、階段の横幅が140cm以上・蹴上げ16cm以下・踏面30cm以上となっています。一般的な階段バリアフリー対策には、手すりの設置や滑りにくい床材の使用が挙げられます。

さらに車いすを利用する方には、家庭用昇降機(ホームエレベーター)の設置が必要となります。

 

視覚に障がいがある方には、階段の一番上に蛍光塗料や凹凸のあるマットなどで段差の始まりを知らせたり、段差の角の部分に色を付けて階段の歩幅や段差が確認できるように、工夫することもおすすめです。

玄関

玄関は屋外と屋内をつなぐ出入口です。出入りするすべての人が利用するため、バリアフリー対策としては、段差解消とスペース確保がカギとなります。

バリアフリー住宅に必要な出入口の有効幅は、75㎝以上とされています。この幅の確保と引き戸タイプドアの設置を行うことで、使いやすい玄関となります。

 

まとめ

今回は、誰もが暮らしやすい住まいを目指してバリアフリー住宅について、エリアごとの工夫ポイントをご紹介しました。

また、照明の使い方や暖房設備など、いろいろ工夫できる点もあるようです。さらにバリアフリー住宅をつくるときに李湯できる情勢金制度も充実しているようです。

このポイントについては、いずれ記事にしてみたいと思います。

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