障害者手帳の申請というものは自らではなく、医師などの第三者にすすめられることが多々あります。
なかなか受け入れがたいことかもしれませんが、手帳を持っていると多くの優遇措置が受けられます。そして、申請先もはっきりしていて複雑ではないんです。
キーワードは「とりあえず、役所」
これさえ頭に入れておけば申請は怖くありません。
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突然、障害者手帳の申請をすすめられる
今、自分で障害者手帳の申請を考えている人の多くが、その申請を突然すすめられたのではないですか?
なぜ、そんなことが言えるかというとこの記事を書いている私自身がそうだったからです。
私はもともと目の状態が良くなく定期的に眼科に通っていました。
そんな中、ある日の夜明かりがあるにもかかわらず周辺の様子がほとんど分からないことに恐怖を感じ、意を決してその眼科で診てもらうことにしたのです。
すると
「あなたの病気は治療法がなく進行性です」
「年齢のわりには進行が速いです」
「なので、障害者手帳を取ることをおすすめします」
といったようなことを担当の先生から告げられたのです。
あまりにもサラッと言うので
「へぇ~、そうなんだ~」
と素直に受け入れそうになったんですが、
冷静に考えたら「かなりヤバい状況じゃない?」と思い、病気のことや手帳についていろいろ調べた結果、申請をすることにしたのです。
とりあえず、市役所へ
で、どこに申請をしたかというと市役所です。
その中でも私は障害福祉課というところに申請しに行きました。
ただ、これは住んでいる市区町村で名称などは異なってくるので確認が必要です。
ですから、申請すると決めたのなら、とりあえず役所へ行ってみてください。
そして、役所に行くと必要な書類を準備してくれます。
その書類の一つに「外出はできるのか」とか「入浴はできるのか」といったアンケートのような質問などに答えていって自分の現状を伝えるものがあります。
また、書類の中には診断書があるので、それを指定医と呼ばれる医師に記入してもらいます。担当の先生が指定医かどうかは確認してください。
これらの記入が済んだら担当窓口に提出して申請は完了です。
あとは書類をもとに結果を待つだけです。
意外と時間はかかりません
「結果を待つ」
と聞くと
「時間がかかるんじゃないか」
と思うかもしれません。
ですが、意外とそうでもありません。
実際、私の場合は「2、3か月はかかる」と言われたのですが、1か月くらいしか待たなかった覚えがあります。
結果が出るまでの時間は場合によるかもしれませんが、あなたが思っているよりも遥かに短いことが十分あり得ますので心配しないでください。
むしろ、診断書を記入してもらうなどの書類の準備に時間がかかってしまうことがあるかもしれません。
ですが、そこは踏ん張りどころなので諦めずに申請までたどり着いてください。
たどり着くころには、自分の状況や障害福祉についてある程度分かってくるはずなので、そうなると少しは気持ちが楽になると思います。
どんなメリットがあるの?
待った結果、私は等級が2級となりました。
より具体的に言うと、視覚のことで申請をしたので身体障害の2級となります。
障害手帳には、この他にも精神障害者保健福祉手帳と療育手帳があります。
こちらの2つも申請するのは役所となります。
もう「とりあえず、役所」は合い言葉として覚えておいてください。
こんな感じで手帳を受け取ったのですが、そうなるといろいろ優遇措置が受けられるようになります。
例えば、バスなどの公共交通機関の料金が割引になったり、NHKの受信料が免除になったり、携帯電話料金の割引が受けられたりします。
もちろん提示や申請をする必要がありますが、とにかく色んな割引が受けられます。
私の等級の場合だと、ちゃんと申請をすれば一度支払った医療費が返ってくる制度を利用できます。
その他にも、市区町村によって違いはあると思いますが、ここでは紹介しきれないほどの優遇措置があります。
あと仕事に関して言えば、手帳を持っていると障害者枠での求人に応募できたり、就労施設や就労支援を利用できたりします。
ただ、全てを利用する必要はなく、自分の生活が快適に過ごせるものを利用したらいいのかなと思います。
最後に
ここまで話してきた内容は、大まかな概要にすぎません。
これから申請や優遇措置の利用を考えていて詳細を知りたい人は「とりあえず、役所」です。
制度について困ったら、これは鉄則です。
ただし、携帯電話の契約内容並みに複雑な話になる可能性も否定できません。
ですから、事前にある程度の知識を入れておくか、理解力の高い人に一緒に話を聞いてもらうなどの対策が必要です。
それができれば一歩前に出たようなものです。
あとは自分のペースでその歩みを進めて行ってください。